関東には「東国三社」と呼ばれる特別な神社があります。それが以下の3社です。
- 香取神宮
- 息栖神社
- 鹿島神宮
この三社を巡る 東国三社巡り は、江戸時代から続く関東屈指の巡礼ルートです。
現在では 最強クラスのパワースポット巡りとして人気があります。特に帰れマンデー放送後にはお守りが完売になるなど、その一躍人気の観光スポットになりました(現在2026年3月時点で1人1点のみ購入可能です)。この記事では
- 東国三社とは
- モデルコース
- 各神社の見どころ
- お守り情報
を実体験をベースに記載しております。
東国三社とは
関東には古くから「東国三社(とうごくさんしゃ)」と呼ばれる特別な神社があります。
それが 香取神宮、鹿島神宮、息栖神社 の三社です。これらは古代から東国(関東地方)を守護する重要な神社として信仰され、武神信仰や国家鎮護の中心的存在とされてきました。江戸時代には、伊勢神宮への参拝の後に東国三社を巡る「東国三社参り」が広まり、関東の人々にとって特別な巡礼ルートとなっていました。
特に注目すべき点は、三社のうち 香取神宮と鹿島神宮が「神宮」を名乗る神社であることです。日本では「神宮」という名称は非常に格式が高く、基本的には皇室や国家と深い関係を持つ神社に限って使用されます。代表的な例としては 伊勢神宮 があり、全国でも「神宮」と呼ばれる神社はごくわずかしか存在しません。その中に香取神宮と鹿島神宮が含まれていることからも、両社がいかに歴史的・宗教的に重要な存在であるかがわかります。

一方、息栖神社は利根川沿いに鎮座する静かな神社で、古くから水運や交通安全を守る神として信仰されてきました。この三社は地理的にも近く、現在では車で半日から1日で巡ることができることから、関東屈指のパワースポット巡礼として多くの参拝者が訪れています。三社それぞれの歴史と役割を知りながら巡ることで、東国三社の持つ深い信仰文化をより感じることができます。
東国三社のモデルコース
東国三社巡りには、古くから伝わる参拝の順番があります。一般的には
香取神宮 → 息栖神社 → 鹿島神宮
の順で参拝するのが伝統的な流れとされています。
この順番には歴史的な背景があります。江戸時代には、関東地方の人々が伊勢参りを終えた後に東国三社を巡る習慣があり、その際に利根川周辺の水運や街道の流れに沿って、まず香取神宮に参拝し、その後に息栖神社を経由して鹿島神宮へ向かうルートが一般的でした。そのため現在でも、香取神宮から参拝を始める巡り方が最も多く紹介されています。もちろん厳密な決まりがあるわけではありませんが、伝統的な順番で巡ることで、古くからの巡礼文化を体験できるという魅力があります。
東国三社は千葉県と茨城県の県境付近に位置しており、三社の距離も比較的近いため、車であれば半日から1日で巡ることができます。ドライブ旅行としても人気があり、関東のパワースポット巡りの定番コースになっています。
このルートの場合、移動距離はおよそ50kmほどで、移動時間は約1時間程度です。各神社での参拝や境内散策の時間を含めても、4〜5時間ほどあればゆっくり巡ることができます。
朝に香取神宮を出発し、息栖神社を経由して鹿島神宮を参拝するルートは、古くからの巡礼の流れに近く、効率よく回れるためおすすめです。また鹿島神宮周辺には食事処や観光スポットも多く、参拝後に周辺散策を楽しむこともできます。
東国三社はそれぞれ異なる雰囲気を持っており、香取神宮の厳かな杉並木、息栖神社の利根川沿いの静かな景観、そして鹿島神宮の広大な森に囲まれた境内と、三社を巡ることで関東の歴史と自然を同時に感じることができるのも大きな魅力です。
香取神宮の見どころ
千葉県香取市に鎮座する 香取神宮 は、全国に約400社ある香取神社の総本社です。創建は神武天皇の時代とも伝えられる非常に古い神社で、東国三社の一つとして古くから関東地方の信仰を集めてきました。御祭神は 経津主大神(ふつぬしのおおかみ) で、日本神話に登場する武神として知られ、勝運や武道の神として崇敬されています。境内には歴史と自然が調和した見どころが数多くあります。
主なご利益:災難除け、交通安全、勝運、家内安全
香取神宮は、「意を決する場所」として災難を強力に払い、道を切り開くお力があるとされています。

杉並木が続く荘厳な参道
香取神宮を訪れてまず印象的なのが、長く続く杉並木の参道です。樹齢数百年とも言われる杉の大木が立ち並び、歩いているだけで神聖な空気を感じることができます。参道は比較的ゆるやかな坂道になっており、神域へと進んでいくにつれて周囲の雰囲気が静かで厳かなものへと変わっていきます。自然に囲まれたこの参道は、香取神宮ならではの魅力の一つです。
豪華な装飾が美しい本殿
現在の本殿は江戸時代に建てられたもので、黒漆を基調とした重厚な建築に極彩色の装飾が施されています。徳川幕府によって整備された社殿は非常に美しく、関東を代表する神社建築の一つとも言われています。細部まで彫刻が施された社殿は見ごたえがあり、歴史的な価値の高い建造物として多くの参拝者を魅了しています。

地震を鎮めると伝わる要石
香取神宮の境内には「要石(かなめいし)」と呼ばれる神秘的な石があります。これは地中に棲む巨大なナマズを押さえて地震を鎮めていると伝えられる石で、古くから信仰の対象となってきました。この要石は、茨城県にある 鹿島神宮 の要石と対になっているとされ、両神社の深い関係を象徴する存在でもあります。

息栖神社
茨城県神栖市に鎮座する 息栖神社 は、東国三社の一つとして知られる歴史ある神社です。利根川の近くに位置し、古くから水運や交通の要所を守る神社として信仰されてきました。御祭神は 久那戸神(くなどのかみ) をはじめとする道の神で、災厄を防ぎ、交通安全や旅の安全を守る神として崇敬されています。香取神宮や鹿島神宮と比べると落ち着いた雰囲気の神社ですが、神秘的な見どころが多く、東国三社巡りでは欠かせない参拝地となっています。
主なご利益:交通守護、海上守護、厄除招福、縁結び
鹿島・香取の神様を先導した「導きの神」を祀るため、交通や移動の安全守護において特筆すべき力を持っています。
利根川に立つ神秘的な水上鳥居
息栖神社を訪れたらぜひ見ておきたいのが、神社近くの利根川沿いに立つ鳥居です。川辺に静かに佇む鳥居はとても神秘的で、東国三社巡りを象徴する風景の一つとして知られています。特に朝や夕方は光の加減によって幻想的な景色になり、写真スポットとしても人気があります。水辺と鳥居が調和したこの景観は、息栖神社ならではの魅力です。
また、鳥居の横には「忍潮井(おしおい)」と呼ばれる二つの井戸があります。これは「男瓶」と「女瓶」と呼ばれる神聖な井戸で、古くから清らかな湧水として信仰されてきました。昔はこの井戸の水を汲むことで航海安全や旅の安全を祈願したとも伝えられており、現在でも多くの参拝者が訪れる神聖な場所となっています。

力石(ちからいし)
息栖神社 の境内には、「力石(ちからいし)」と呼ばれる大きな石が置かれています。力石とは、江戸時代から明治時代にかけて全国の神社で行われていた力比べのための石で、若者や力自慢の人々が石を持ち上げて力を競ったといわれています。神社の祭礼や地域の行事の際に行われることが多く、地域の人々の娯楽や鍛錬の場としても親しまれていました。
息栖神社の力石もその名残とされるもので、当時の人々がどれほどの力を持っていたのかを想像させる貴重な歴史資料の一つです。力石には重さが刻まれているものもあり、持ち上げた人の名前が記録されることもあったといわれています。
神社の境内にはこうした力石が残されている場所が全国各地にありますが、実際に目にする機会はそれほど多くありません。息栖神社の力石は、神社の歴史や地域文化を感じることができる見どころの一つとなっています。参拝の際には、昔の人々がこの石を持ち上げて力比べをしていた様子を想像しながら見てみると、神社巡りがより興味深いものになるでしょう。

招霊(おがたま)の木
境内には 「招霊(おがたま)の木」 と呼ばれる神聖な木があります。オガタマノキは古くから神事に使われてきた植物で、「神様の魂を招く木」として大切にされてきました。「招霊」という名前も、神霊を招き寄せるという意味に由来しています。
この木は、1円玉の裏側に描かれている木のモデルといわれることもある木として知られています。1円玉には成長する若木が描かれており、日本の未来や発展を象徴するデザインとされています。息栖神社の招霊の木も、境内の中でひときわ存在感を放つ神聖な木で、多くの参拝者が足を止めて見上げる見どころの一つになっています。
神社では古くから神様が宿る木を御神木として大切にしてきました。息栖神社の招霊の木もまた、神社の歴史と信仰を感じさせる象徴的な存在といえるでしょう。
静かな境内と水辺の神秘的な景色を楽しめる息栖神社は、東国三社巡りの中でも独特の魅力を持つ神社です。香取神宮や鹿島神宮とはまた違った雰囲気を感じられる場所であり、三社すべてを巡ることで東国三社の歴史や信仰の奥深さをより感じることができるでしょう。

鹿島神宮の見どころ
茨城県鹿嶋市に鎮座する 鹿島神宮 は、東国三社の一つであり、全国に約600社ある鹿島神社の総本社です。創建は神武天皇の時代とも伝えられる非常に古い神社で、古代から東国を守護する重要な神社として信仰されてきました。御祭神は 武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ) で、日本神話に登場する武神として知られ、勝運や武道の神として広く崇敬されています。広大な森に囲まれた境内には、歴史や神秘を感じる見どころが数多くあります。
主なご利益:旅の安全(鹿島立ち)、地震厄除け、勝負運、決断力
古くから旅立ちの無事を祈る「鹿島立ち」の文化があり、遠方への移動の安全祈願や、物事を力強く推し進めるパワーに優れた神社です。

荘厳な雰囲気の参道
鹿島神宮の鳥居をくぐると、杉や樫の大木に囲まれた長い参道が続きます。境内は広大な森に包まれており、歩いているだけで神聖な空気を感じることができます。自然の中に溶け込むように社殿が建てられており、古くから神聖な場所として大切に守られてきたことが伝わってきます。

神の使いとされる鹿
鹿島神宮では鹿は神の使いとされており、境内には鹿が飼育されている鹿園があります。これは神話の中で武甕槌大神が白い鹿に乗って鹿島の地へ降り立ったという伝説に由来しています。参拝の途中で鹿を見ることができるのも鹿島神宮ならではの特徴です。
徳川幕府ゆかりの本殿
現在の本殿は江戸時代に整備されたもので、朱色の美しい社殿が特徴です。彫刻や装飾も非常に精巧で、関東を代表する神社建築の一つとも言われています。多くの参拝者がこの場所で武甕槌大神に参拝し、勝運や開運を祈願します。
境内の奥へ進むと、森の中に静かに佇む 奥宮 があります。現在の奥宮は徳川家康が関ヶ原の戦いの勝利を記念して奉納した社殿を移築したものと伝えられています。深い森の中にあり、鹿島神宮の中でも特に神秘的な雰囲気を感じることができる場所です。
透き通る湧水の御手洗池
奥宮のさらに奥に進むと、御手洗池(みたらしいけ) と呼ばれる神聖な池があります。古くから鹿島神宮の禊(みそぎ)の場所として使われてきた池で、澄んだ湧き水が絶えず湧き出ています。池の水は非常に透明度が高く、底まで見えるほど美しいことでも知られています。かつては参拝者がこの池で身を清めてから参拝したと伝えられており、現在でも鹿島神宮を代表する神聖な場所の一つです。

地震を鎮める要石
鹿島神宮には「要石(かなめいし)」と呼ばれる石があります。この石は地中に棲む巨大なナマズを押さえ、地震を鎮めていると伝えられる神秘的な石です。千葉県にある 香取神宮 の要石と対になっているといわれ、両神社の深い関係を象徴する存在となっています。
広大な森、神秘的な湧水、そして歴史ある社殿など、鹿島神宮には多くの見どころがあります。東国三社巡りの最後に訪れることが多い神社でもあり、ゆっくりと境内を歩きながら参拝することで、古くから続く信仰の歴史と自然の美しさを感じることができるでしょう。
お守り情報
双宮守
鹿島神宮香取神宮双宮守がぜひとも手に入れたいお守りですが、冒頭で述べたように帰れマンデーの放送後に観光客が非常に多く増えたため、完売の状態で続いています。
東国三社守(大願成就)
双宮守を手にいれるのは難しいかもしれませんが、その代わりに東国三社守をおすすめします。
木製の三角柱のお守り本体を最初の神社で購入し、三社それぞれで御神紋のシール(各300円)を集めて側面に貼り、完成させる特別なお守りです。三社すべてのパワーが合わさることで「大願成就」のご利益があるとされ、非常に人気があります。

まとめ
東国三社とは、千葉県の 香取神宮、茨城県の 息栖神社、そして 鹿島神宮 の三つの神社を指し、古くから関東を代表する神社巡りとして知られています。
江戸時代には伊勢神宮参拝の後に巡る「東国三社参り」が広まり、現在でも関東屈指のパワースポット巡礼として多くの参拝者が訪れています。三社はそれぞれ異なる歴史や見どころを持ち、香取神宮の荘厳な参道、息栖神社の水辺の神秘的な景観、鹿島神宮の広大な森と御手洗池など、訪れる場所ごとに違った魅力を感じることができます。
三社の距離も比較的近いため、車であれば1日で巡ることも可能です。歴史と自然、そして古くからの信仰を感じながら巡る東国三社の旅は、関東の神社巡りの中でも特におすすめのルートといえるでしょう。


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